カジュアルに楽しめるアメリカワイン
西海岸の太陽の恵みが育むカリフォルニアワインを筆頭に、 アメリカワインはカジュアルに楽しめるワインとして 日本でも多くのファンに愛されています。 ヨーロッパに比べると、ワインの印象は薄いかもしれませんが、 アメリカは世界第4位の年間生産量を誇るワイン王国。 ぜひワイナリーに訪れて、その魅力を生で感じてください。
アメリカワインの歴史と楽しみ方
アメリカでワイン造りが始まったのは、大航 海時代以降のこと。スペインの宣教師がサンディエゴに教会を建て、ミサのワインのためにブドウの栽培を始めたと言われています。その後、ゴールドラッシュでブドウ栽培が内 陸部へ広がり、カリフォルニアを中心にワインが大量生産されました。現在では品種改良と醸造技術の向上により、本場フランスやドイツにも負けない高品質のワインが楽しめるようになりました。
地中海性気候に恵まれたカリフォルニア州がアメリカワインの90%のシェアを誇り、州ごとの生産量で言うと、その後にワシントン、ニューヨーク、オレゴンと続きます。
次ページからは、都内でカリフォルニアスタイルのレストランを営むソムリエ高橋典子さんに、西海岸のワイン事情や実際に訪れたワイナリーを紹介していただきます。
世界のワイン生産量 (2003年度)
1)フランス
2)イタリア
3)スペイン
4)アメリカ
5)アルゼンチン
政府認定の栽培地域 = AVA
アメリカ国内では、フランスワインのAOCに習って、AVA (American Viticultural Areas)と称される規定を設けています。現在、172の栽培地域がこの対象となっており、郡ー地域名ー畑名と、地域が細かく限定されていくにつれてワインの品質も高くなっていきます。例えば、カリフォルニア州ナパ郡の中にもオークヴィルやセントヘレナといった地域のAVAが存在します。
アメリカ西海岸のワイン産地
カリフォルニア州
アメリカワインの9割を生産するカリフォルニア。5つの地域に分類され、ナパやソノマのような最高級のものから、カジュアルなテーブルワインまで、幅広い品質のワインが生産されています。97のAVAが存在。

ワシントン州
カリフォルニアワインの力強さとフレンチワインの上品さを併せ持ち、愛飲家の間で評判の高い生産地です。9つのAVAが存在。

オレゴン州
フランスのブルゴーニュとほぼ同緯度に位置。赤ワインのピノノワール、白ワインのピノグリ、ピノブランが有名です。13のAVAが存在。

【アメリカワインの楽しみ方】