ピマ航空宇宙博物館 レポ

ひき続き、マニア的航空博物館ルポをお届けします。さて、このとんでもない形をした飛行機は、ボーイング377旅客機を改造した貨物機、スーパーグッピーです。航空機やロケットを輸送するのに使用されていました。ボーイング377という旅客機はB-29爆撃を原型に開発されました。ということは、スーパーグッピーのルーツはB-29というわけです。

前から見ても、その形の異様さは健在です。世界でも数機しか残っていないと言われるこの機体に出逢え、感無量でした。

C-97輸送機です。この旅客型が前述のボーイング377です。旅客機型は、パン・アメリカン航空などで使用されました。あのマリリン・モンローが新婚旅行で来日した際に使用された飛行機でもあります。当時は、ラウンジがあったりベッドがあったりと、とても豪華なキャビンでした。

これは、名機ダグラスDC-3型機です。旅客型、軍用型ともに、映画などでもよく登場する飛行機です。日本でも、大東亜戦争時、DC-3を原型とした零式輸送機として活躍したほか、戦後は日本航空や日ペリ航空、極東航空などで使用されていました。
※日ペリ:「日本ヘリコプター輸送」、全日空の前身です。空港やチケット上などで見かける「NH」という全日空の2レターコードは、この日本ヘリコプターが由来です。

ヴェトナム戦争などで活躍した超大型爆撃機、ボーイングB-52も見てきました。1950年代から使用されており、今なおエンジン等の改良を加え現役で空を飛んでいる爆撃機です。
そんなB-52の車輪格納庫は、鳩の巣と化していました。飛行機もやはり鳥には敵わないという事でしょうか。

これは、旧ソ連時代に大活躍したミグ戦闘機です。北朝鮮軍のマーキングに塗装されています。今なお、北朝鮮軍はこの旧式ミグ機を実戦投入しているらしいです。

航空自衛隊、米空軍など、世界各国の空軍で使用されているF-15戦闘機です。このようにたくさんの戦闘機も展示されています。
※US太郎は旅客機マニアなので、軍用機はあまり詳しくありません。旅客機に比べ説明が不十分な点、ご容赦下さい。

博物館内には、宇宙科学をメインにしたコーナーもあります。これは、アポロです。アポロを見ると、ピンクと茶色に塗りたくなるのはUS太郎だけでしょうか。この大きさのアポロチョコレートがあったらな…なんて下らない事を考えてました。

最後に、大東亜戦争時に日本を爆撃したことであまりにも有名なボーイングB-29です。与圧を装備し高高度で巡航可能な、当時としては最先端の技術を盛り込んだ爆撃機でした。この爆撃機の投入が、日本軍の弱体化をもたらした要因のひとつです。広島、長崎に原子爆弾を投下したのも、同型機でした。実際にB-29を眺めてみると、なんとも複雑な気持ちになります。戦時中、高高度を飛行するB-29を日本人はどんな気持ちで眺めていたのか…、と。
次回 ⇒ ツーソン市街地を散策 に続く