アメリカ西海岸のミュージック・ランドマークを訪ねる旅 その4

13年10月17日
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ロスアンゼルス編 Part.1


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サザン・カリフォルニアの音楽のみならず、ライフスタイルなどのカルチュアの代名詞ともなったイーグルスのアルバム『ホテル・カリフォルニア』。アメリカ建国200年の1976年に発表されたこのアルバムは、記録的なベストセラーとなり、世界中の若者達をロサンゼルスに呼び寄せる大きなファクターとなった。ジャケットのコンセプトはドン・ヘンリーのアイデアだった。「優雅でクラシックなカリフォルニアのホテル」。ロケハンの結果、ゴールデン・サンセットの逆光に浮かび上がるビヴァリー・ヒルズ・ホテルがジャケットに起用された。


ビヴァリー・ヒルズ・ホテル の場所

Beverly Hills Hotel 9641 Sunset Blvd, Beverly Hills CA 90210


ハリウッドのリド・アパートメント


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イーグルスのメンバーたちが写っているインナー・スリーブのロビーの画像は、ハリウッドのリド・アパートメントで撮影された。2階のアーチの窓に幽霊が写っているなど、様々な憶測が飛び交った写真である。アルバムがリリースされてから、すでに30年近くが経った現在もほぼ当時のままの姿で残されている。

The Lido Apartment の場所

6500 Yucca St, Los Angeles CA 90028


 



パラマウント・ランチ


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イーグルスがコンサートでいつも最後に演奏する「デスペラード」が収録された同タイトルのアルバムは、マリブ・キャニオンにあるパラマウント・ランチで撮影された。この場所はかつてパラマウント映画のアウトドア・スタジオとして多くの映画撮影に使用され、現在はナショナル・パーク・サービスによって一般開放されている。ここのオールド・ウエスタン・タウンの町並みは見事である。


パラマウント・ランチ の場所


Paramount Ranch 2903 Cornell Rd, Agoura Hills CA 91310

 


レイ・チャールス・スクエア


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レイ・チャールズは1964年に自分のオフィスと念願だった自分専用のスタジオを建設した。この建物は現在も彼の会社が所有しており、レイの著作権管理や出版などのヘッドクウォーターとして運営されている。ビルの壁面に掲げてある「RPM」とは、レコーディング=R、パブリッシング=P、マネージメント=Mの略で、これが現在にいたるまで会社名となっている。2階がレコーディング・スタジオ、オフィスとなっており、1階は「レイ・チャールズ・ライブラリー」として、数多くのメモラビリアが展示され、アポイントメント・オンリーで一般公開されている。建物は2004年にロスアンゼルス市よりヒストリック・ランドマークに指定され、「レイ・チャールズ」と命名された。

レイ・チャールズ・スクエア の場所


Ray Charles Library 2107 West Washington Blvd, Los Angeles CA 90006

 


次号に続く。


著者紹介:桑田英彦氏

音楽雑誌の編集者を経て渡米。1980 年代をアメリカで過ごす。帰国後は雑誌、機内誌や会員誌などの海外取材を中心にライター・カメラマンとして活動。世界30カ国を旅して、観光地だけでなく、ライフスタイル、グルメなどを取材。またアメリカ、カナダ、ニュージーランド、イタリア、ハンガリー、ウクライナなど、海外のワイナリーを数多く取材。著書は『ワインで旅する カリフォルニア』『英国ロックを歩く』(スペースシャワーネットワーク)、『ミシシッピ・ブルース・トレイル』(スペースシャワーネットワーク)、『ハワイアン・ミュージックの歩き方』(ダイヤモンド社)、『アメリカン・ミュージック・トレイル』(シンコーミュージック)等。


West Coast Music Trail
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