マイアミ・ビーチの休日

アメリカン・ミュージック・ランドマークを訪ねる旅は、これからイースト・コーストに移動。その途中、真っ青な空が広がるマイアミ・ビーチで数日間の休日を満喫した。灼熱の太陽が降り注ぐマイアミ。ビーチに隣接するプールに浮かんでリラックス。紫外線は強く気温も高いけど、湿度が低いので快適な日光浴が楽しめる。

真っ白なビーチとエメラルド・グリーンに輝く海のコントラストが素晴らしい。マイアミ・ビーチの海は暖流が流れているので、海の中はスパのプールに入っているような暖かさ。パラソルの下で読書をしたり昼寝をしたり。心地よい午後のひととき。
コリンズ・アヴェニュー

マイアミ・ビーチの目抜き通り、コリンズ・アヴェニューを南に向かって走ると、レストランが立ち並ぶ繁華街に出る。「フェマス・デリ」に立ち寄って、ちょっと遅いランチを楽しむ。新しいモールにあるレストランも悪くないけど、やはりマイアミ・ビーチの雰囲気を楽しむなら、コリンズ・アヴェニューが一番だ。
※ 「フェマス・デリ」Jerry’s Famous Deliは、現在は営業中止中。
コリンズ・アヴェニュー Collins Ave の場所

コリンズ・アヴェニューにはアル・デコ調のビルが建ち並び、アル・デコ歴史保存地区に指定されている。人口の過半数はキューバ人が多数を占めるヒスパニック系で、聞こえてくる会話はスパニッシュの方が多い。日が暮れて建物がライトアップされると、エキゾチックな雰囲気に拍車がかかる。


上の写真の「エセックス・ハウス」は、デレク&・ザ・ドミノス時代のエリック・クラプトンが、アルバム『レイラ』のレコーディング中に滞在していたホテルである。センスの良いブティック・ホテルで、お洒落な若者が集まっている。ここからマイアミの北側にあるクライテリア・スタジオに通って、この歴史的名盤をレコーディングしたのだ。右の写真のビルはアル・デコ文化を象徴する建物。
エセックス・ハウス Essex House Hotel の場所
1001 Collins Ave Miami Beach, FL 33139エスパノーラ・ウェイ

コリンズ・アヴェニューの隣を走るワシントン・アヴェニューから、細いエスパノーラ・ウェイに入ると、グルメ街が広がる。キューバン、イタリアンはじめ、レトロで素敵なレストランが軒を連ねる。入り口の目印がこのキューバン・カフェ「ハバナ1957」だ。

「ハバナ1957」ではキューバのビールを取り揃えている。これが最高に美味しいのだ。キューバ・オムレツで有名なこのカフェはブランチに最適。
ハバナ1957 の場所
Havana 1957 Cuban Cuisine Espanola Way 405 Española Way Miami Beach, FL 33139
エスパノーラ・ウェイには「クレイ・ホテル」のような古いブティック・ホテルも並んでいる。まるで映画のワンシーンのような雰囲気である。
461オーシャン・ブールヴァード

マイアミ・ビーチの北に位置するゴールデン・ビーチ、461オーシャン・ブールヴァードにある豪邸。エリック・クラプトンの1974年のカムバック・アルバム『461 Ocean Boulevard』のジャケットに写っている家で、レコーディング中、クラプトンはこの家に滞在していたのだ。タイトルは、ずばりこの家の住所である。現在は、ゴールデン・ビーチ市の市長が暮らしているという。

アルバム・ジャケットの写真はビーチ側から撮影されたものである。
461オーシャン・ブールヴァード の場所
Golden Beach, FL 33160次号に続く。
著者紹介:桑田英彦氏
音楽雑誌の編集者を経て渡米。1980 年代をアメリカで過ごす。帰国後は雑誌、機内誌や会員誌などの海外取材を中心にライター・カメラマンとして活動。世界30カ国を旅して、観光地だけでなく、ライフスタイル、グルメなどを取材。またアメリカ、カナダ、ニュージーランド、イタリア、ハンガリー、ウクライナなど、海外のワイナリーを数多く取材。著書は『ワインで旅する カリフォルニア』『英国ロックを歩く』(スペースシャワーネットワーク)、『ミシシッピ・ブルース・トレイル』(スペースシャワーネットワーク)、『ハワイアン・ミュージックの歩き方』(ダイヤモンド社)、『アメリカン・ミュージック・トレイル』(シンコーミュージック)等。