Appalachian Music Journey 2014 ブルーグラスを旅して 4

14年10月08日
Link-USA

オウエンズボロの町を散歩


ケンタッキー州オウエンズボロの町River of Music Partyフェスが終わり、オウエンズボロの町を散歩。これまで廃れつつあったという町並みは見事にここ2,3年の間に息を吹き返したようで、古い町並みやレストラン、ショップを残しながら地産地消のオーガニックのお店が増えたそうです。オーガニックショップの店員さんと話していると、ROMPフェスに出演しているアーティストや各地から集まる観客達がお店に立ち寄り、買い物をしていってくれると言っていました。ROMPフェスは町にも活気を与えていました。

フライド・グリーン・トマト


フライドグリーントマトケンタッキー州で食べた物の中に、グリーントマトのフライがあります。南部ではよく食べられる一品なのですが、青いトマトをスライスし、パン粉をつけてフライした物です。そういえばキャシー・ベイツとジェシカ・タンディ主演の”フライド・グリーン・トマト(Fried Green Tomatoes)”という映画がありますね。酸味と少しの甘みがあって、おいしいトマトフライです。

ケンタッキー州 ルイビルへ


ケンタッキー州ルイビル MIPSOライヴ会場ケンタッキー州はオウエンズボロからルイビルに東へ二時間。同じケンタッキー州、しかもあんなに小さい州なのに時差があり、一時間遅く目的地に着いたのは計算外でしたが、ルイビルへの寄り道は急に決まったもの。日本に去年来日したバンド、 MIPSOがルイビルでライヴをすることが分かり、観にいったのです。
MIPSOのメンバーは皆、去年ノースキャロライナ大学を卒業し、卒業してすぐプロミュージシャンになりました。また何と去年のビルボード・ブルーグラスチャートでは8位になるほどの人気ぶり。同年、日本に撮影スタッフと来日し、日本でブルーグラスを軸に素晴らしい映像を撮りました。
(下記のリンクで動画をご覧頂けます。)

DOCUMENTARY PREMIERE: Mipso in Japan

The Bluegrass Situation
http://www.thebluegrasssituation.com/read/documentary-premiere-mipso-japan


MIPSOのライブ


彼らはフルタイムミュージシャンとしてツアーをし、生活しています。車であちこちに移動し、演奏をします。大学を卒業してすぐにプロのミュージシャンとして生計を立てる事のできるアメリカの文化にはやはりそれを実感する度に驚きます。勿論、全てのミュージシャンが成功(金銭的な面も含め)を収めるわけではないかもしれませんが、こういった事実は音楽が土地に根付いているからこそのように思います 。


MIPSOリハーサル模様

この度のMIPSOはルイビルでの演奏。マンドリン、ギター、ウッドベース、そしてフィドルの4人編成でそれは美しい男性ハーモニーを聴かせてくれ、旅の疲れが癒えました。写真はサウンドチェック中のもの。

彼らはライヴの度に日本での経験をステージで話し、多くの人たちに日本の事を伝えるのだそうです。「こうやって自分たちのストーリーを何百人かのオウディエンスにシェアするのも僕たちの役目」と言いながら。


オウエンズボロからルイビル


オウエンズボロからルイビルへは、車で約2時間




筆者 プロフィール


井上ゆい子
東テネシー州立大学卒業。ブルーグラス音学科がある同校でブルーグラス特待生として4年間を過ごす。
帰国後、北米からミュージシャンを招聘しブルーグラス音楽を日本で紹介するため奔走中。 http://www.ann-grassroots.com/


次回 ⇒ フィドラー ケイシー・ドリーセンを尋ねて に続く


# 1旅の目的
# 2テネシー州からケンタッキー州へ
# 3River of Music Party フェスへ
# 4MIPSOに会いにルイビルへ
# 5フィドラー ケイシー・ドリーセンを尋ねて
# 6フロリダ州ヴィロ・ビーチ Mike Block String Cam
# 7Lake House
# 8日本人陶芸家でバンジョー奏者に会いに