Appalachian Music Journey 2014 ブルーグラスを旅して 8

15年04月07日
Link-USA

日本人陶芸家でバンジョー奏者に会いに


Appalachian Music Journey 2014 ブルーグラスを旅して 8

連載第5回でも訪れたノースキャロライナ州アッシュヴィルを再訪。今回のアッシュヴィルでの目的は日本人陶芸家、Akira Satake(佐竹晃)さんに会うためです。彼と会うのは初めてでしたが、名前をアメリカの友人から不思議なところでよく耳にしていました。「僕のお父さんのお気に入りの陶芸家が日本人で、しかもバンジョーを弾くらしい」とか「最近見つけたすごくかっこいい陶芸家の事を調べてみたら日本人でバンジョー奏者らしい!」など、色々なところで彼の名前を聞いていました。聞いてみると大阪出身で、なんと父もよく知っている人だっただめ、直接連絡し、ギャラリーに会いにいくことにしました。ギャラリーには素晴らしい作品が並べられ、彼の作品の虜になりました 。


Appalachian Music Journey 2014 ブルーグラスを旅して 8

彼のギャラリーではユズ パテスリーというケーキとお茶ができる空間があります。 日本でもなかなか味わえないような、日本風ケーキとコーヒーが彼の作る陶器で楽しめます。可愛くて美味しそうなケーキは彼のパートナー、奥さんが作っています。この日頂いたのは抹茶ケーキ。見た目も可愛く、アメリカで味わえるケーキとは思えない美味しさ!(アメリカの一般的なケーキはとても甘いものや、色味も見た事のないようなケーキがあります。)ケーキとコーヒーを頂いていると次々にアキラさんのファンや友人が訪ねてきました。大人気のギャラリーです。私もすっかり彼の作品と人柄のファンになりました。


Blue Ridge Parkway


Appalachian Music Journey 2014 ブルーグラスを旅して 8

翌日にも少し時間があったため、Blue Ridge Parkwayへ行き、まさにその名の通り、”青い山“を見にいきました。Blue Ridge Parkway は歴史のあるパークウェイ、”公園道路“です。経済大恐慌の時に労働者の仕事がないため、その労働者たちに仕事を与えるために作ったとされます。その当時はイタリア移民が多く、イタリアの石職人が石造りの橋などを作ったそうです。また、ここには美しい山だけではなく、Trail of Tears、”涙の道“と呼ばれる歴史もあります。1838年にアメリカ政府はチェロキーインディアン(今はインディアンという呼び方ではなく、ネイティヴアメリカンと言います。)を強制移動させました。そこで暮らしていた人々の生活を奪ってしまったのです。山道を歩かされたその多くの人は道中で命を落としたそうです。


Appalachian Music Journey 2014 ブルーグラスを旅して 8

今では観光地として、チェロキーのSmoky Mountainまで何日かかけてゆっくりドライヴを楽しむ人もいます。道の所々には山を見渡すことのできるポイントがいくつかあったり、木造造りのホテルがあったりします。


筆者 プロフィール


井上ゆい子
東テネシー州立大学卒業。ブルーグラス音学科がある同校でブルーグラス特待生として4年間を過ごす。
帰国後、北米からミュージシャンを招聘しブルーグラス音楽を日本で紹介するため奔走中。 http://www.ann-grassroots.com/


# 1旅の目的
# 2テネシー州からケンタッキー州へ
# 3River of Music Party フェスへ
# 4MIPSOに会いにルイビルへ
# 5フィドラー ケイシー・ドリーセンを尋ねて
# 6フロリダ州ヴィロ・ビーチ Mike Block String Cam
# 7Lake House
# 8日本人陶芸家でバンジョー奏者に会いに