キッタリーのモールとアメリカの月

世の中は甘くないし!
そして、車の中は冷たくない。。。。
どうやら我々のレンタカー、フォード「白身号」のエアコンが故障したようだ。
外気温30℃超え、車内気温40 ℃超え。
悲しいかな、全く冷房が効かなくなってしまった。


折しも今日は三連休の最終日。Memorial Day当日。
あちこちで星条旗の反旗が揚げられている。
この日はどこへ行っても道路は大渋滞が予想され、どこへ行ってもエアコンが効かず、どこへ行っても死ぬほど暑い思いをするだけだ。
運が悪ければ、「白身号」の中で、二人の中年東洋人の蒸し焼きが出来てしまうかもしれない。
て~なことで、こんな日は遠出はやめて、しばしの定住先のモーテル「北東旅館」の周囲3㎞以内を活動範囲にすることにする。
「一番混む日は、一番近場を攻める!」
これも信二郎の、この道24年の動物的な臭覚。
この臭覚・洞察力が功を奏し、我々は熱中症にもならず蒸し焼きにもならずに助かったのであった。

さりとて髪はなし。。。(ま、この場では関係ないが…)
ありがたいことに我々の滞在しているキッタリーもまた、大きなショッピングモールやアウトレットモールで有名な町なのであった。
(左の画像をクリック頂くと大きな地図が“ビヨ~ン”と開きます)
Kittery Trading Post

定宿から車を走らせること、数分。
さまざまなブランドのお店が軒を連ねるキッタリーのモール街。
アメリカン・カジュアルから高級ブランドまで、錚々たるお店が並んでいる。
そんな中で私が一番気に入ったのが「Kittery Trading Post」というお店。

服・靴・キャンプ・フィッシング・カヌー用品・それらの小物から、アメリカならではのショットガンやピストル・弾丸などのハンティング用品まで。
広い敷地に「これでもか!どないだ!参ったか!」の品揃えのお店。
フリーポートのL.L.Bean本店に次いで、私のお気に入りの場所になったのは言うまでもない!
ここは1938年に1部屋だけの交易所とガソリンスタンドからスタートしたそうだ。
それから約80年で今日の広い品揃えの豊富な店舗に至る!
という歴史のあるお店とのこと。
オリジナルのデザインのTシャツや帽子などもたくさんあり、どれを見ていても楽しくなる。
ワークブーツを買おうと


それはあの15歳の時に「Made in USA Catalog」の本で見た、本格的なワークブーツを本場のアメリカで買って帰ろうと。
ここKittery Trading Postのシューズコーナーには、そんな本格的なワークブーツがたくさん並んでいる。
定宿から車で数分のところに、こんな素晴らしい場所があったなんて!
やはり日頃のおこないが、地球の反対側のアメリカ東海岸に来ても幸運をもたらすのだなぁ~~。
一人、自分で自分を褒めるのであった!(誰も褒めてくれないので。。。)

でもここに来たら、日本ではあまり見かけないブーツが沢山並んでいる。



焦って選んで、いま買う必要はない。
数日のあいだ自分の中でどれにしようか、吟味することにした。
買い付けた商品の梱包作業
この日は早めにモーテルへ戻り、信二郎がこの日までに買い付けた商品の、最後の整理と梱包。
梱包作業もさすがに慣れている、信二郎!
キッタリーに来た初日に引越専門店で買った大きな段ボール箱4箱に、芸術的に詰め込んでいく。
買った衣類などがシワにならないように一枚ずつ愛情を持ってきれいに畳み、一箱ずつの重さも考えながらできるだけ隙間の無い様、効率よく箱詰めしていく。
これはまさに、職人技!
やらない時はやらないが、やる時はやる男である!!
そしていよいよ連休明けの明日の朝は、ボストン市内の運送屋さんまでこの荷物を運び、日本へ向けて出荷するのだ~!
ボンカレーで“おつかれさま~”

その喜びに浸りモーテル「北東旅館」でおっさん二人、ご苦労さんの打上げ!
日本から持ってきたボンカレーが二人をハゲ増し…いや、励ましてくれる。
アメリカの月



モーテルの向こうに、アメリカ~ンな夕陽が沈んで行く。

「見上げる空には アメリカの月~♪」
あ、それを歌うなら、
「見上げる空には アフリカの月~♪」( by「ディランⅡ」) か。。。

Life is Good !
次回 ⇒ ザビエル大村のニューイングランド見聞録 ~買付け品の出荷とボストン美術館~ に続く
ザビエル大村 プロフィール

爆風スランプのドラマーファンキー末吉氏に見出され、2000年に「三井はんと大村はん」でキングレコードよりデビュー。
その後「三井ぱんと大村はん」と改名し、”涙と笑いの浪漫ショー”をコンセプトに全国のライブハウスで活動中。
ソロミュージシャンとしても2009年に日本のアコースティックギター界のレジェンド「中川イサト」氏プロデュースによるコンピレーションアルバム『Daybreak 2』に参加。現在も中川イサト氏と共に日本中のライブハウスで演奏活動を続けるかたわら、 全国各地で開催される「中川イサト・ギターセミナー」の准教授役としてセミナーをサポート。
個人でもギター教室を開催し、絶滅危惧的なラグタイム&ブルースギターなどの啓蒙・継承・普及に心血をそそいでいる。
53歳にして初めてのソロアルバム『Good Time Tonight』をリリース。
2014年よりアメリカ・ミネアポリス在住のギタリスト「Dakota Dave Hull」氏と一緒に、日本ツアーを行う。
2015年4月よりNHK Eテレ「いないいないばあ」の「ゆきちゃんのおままごと」コーナーの音楽を担当。
<ザビエル大村 気まぐれ通信> http://www.eonet.ne.jp/~xavier-ohmura/index.html