メンフィスは、Blues や Soul という黒人から生まれた音楽と、Hillbilly や Countryという白人がヨーロッパから影響を受けて育ててきた音楽の両方が発展していった歴史的な場所である。
同じテネシー州にメンフィスとナッシュビルが存在するこの不思議さ、、、というか
うーん、変な言い方かもしれないが、私にとってはゴージャスな場所だ。
Rock ‘n’ Soul Museum

内容はメンフィスでどのように音楽が発展していったか、という資料館のようなところ。
ここでは一人一人にヘッドフォンが渡され、各パネルの前に行くとプログラムの番号が書いてあってそれを手元のレシーバーのようなもので選ぶ。そうすると音楽とともに解説が始まるのだ。各パネルの資料に関する音楽が数曲用意されていて曲を選ぶこともできる。
ブルースの誕生


[補足説明]
19世紀半ば、イギリスは西アフリカを経由してアメリカへ渡るという三角貿易を行っていた。
西アフリカで僅かな金品で若い黒人を奴隷として人身売買し、黒人をアメリカ南部で労働力として売り、綿畑でとれた綿を仕入れてイギリスへ持ち帰るのである。
南アメリカの綿産業は、西アフリカから連れてこられた黒人奴隷による労働力に支えられることになり、その過酷な労働の中、黒人奴隷により発生した労働歌や黒人霊歌がブルースのルーツとなる。
綿畑の多かった肥沃なミシシッピ・デルタで発生した初期のブルースは、デルタ・ブルースと呼ばれる。
因みに、ブルースに使われるギターは、イギリスの貿易船に乗せられていたアイルランド人奴隷がアメリカにもたらした。
ラジオ 最大の娯楽

(写真は、展示されていた、当時の電池式ラジオ)
ラジオ局

(写真:左)女性だけのラジオ局 (写真:右)WDIAラジオ局
ラジオ局の話では 女性だけのラジオ局や WDIA というアメリカで最初のブラックミュージックのラジオ局の資料もあった! WDIAラジオ局のディレクター連中は白人であったけど、「夜中になるとガールフレンドが遊びに来て、どっかへ出かけてしまって居なくなるので、そのあと好き放題に曲をかけていた」というのはルーファス・トーマスの肉声での解説。(笑)
有名なレコードレーベルの誕生

(写真:左)Sun Studio (写真:右)Stax Museum
そしてそこから Sun Studio(サン スタジオ) や Stax レコードという有名なレコードレーベルの資料へと続く。実際に後日、Sun Studio(サン スタジオ)や Stax Museum(スタックス博物館) にも行ったのだけど、ちょっとした予習の気分。
お宝アイテムがいっぱい
もちろん此処にも遺品や資料がいっぱい。

(写真:左)アル・グリーンの衣装 (写真:右)ジェリー・リー・ルイスの衣装

レス・ポールの使用していた電流テスター
途中から写真を撮るのに疲れてしまって(笑) 資料をみるのに集中!
約3時間ほどいたと思う。
じつはここの建物と Sun Studio(サン スタジオ) と Elvis Presley の豪邸がある Graceland(グレースランド) の間を無料シャトルバスがでているのでそれに乗れば3か所を1日で見れるのだけど、この日は出足が遅かったのでこの1か所だけにして、おうちに帰ったのでした。
次回 ⇒ Nacomiのアメリカ音楽紀行♪ #8 STAX Museum に続く
Nacomi プロフィール

その活動は国内だけでなく台湾、アメリカにも広がり、シカゴブルースのレジェンドハーピストLittleWalterの娘が主催するLittleWalterFoundationの推薦でルイジアナ州アレキサンドリア市でLittleWalterMusicFestivalに、初めての日本人として、2年連続出演。現地で大歓迎されローカルテレビニュースに出演、人気バンドとなる。最近5年間は毎年渡米、サンフランシスコ、シカゴ、ニューオリンズ、メンフィス等を中心に活動している。Blues-e-newsでの2015年、女性ミュージシャン人気投票で7位という快挙。
アルバムは『GRABBED MY HEART』(2007年)『金魚のSwampie』(2010年)『Nacomi sings Little Walter』(2014年)の3枚がリリースされており、ずっとロングセラーを続けている。最近のアルバム『Nacomi sings Little Walter』は国内だけでなく海外でも人気。
Nacomi オフィシャルHP ⇒ http://nacomitanaka.com/
※ ライブ情報、CDの購入などに関しては、Nacomi オフィシャルHP をご覧ください。
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