シカゴのライブハウス巡り
シカゴといえばBluesの街。You Tubeでしか見れなかったりCDでしか聞いたことがないミュージシャンが気軽にあちこちのライブハウスで見ることが出来る。有名どころだとライブチャージは、そこそこの値段がするけれど、それでも40ドル前後だったりするので、本当に気軽に見れる。最近の日本では、ブルース系ミュージシャンを呼んでくれるプロモーターが少なくなったので、ブルース好きにとっては「夢のような」ライブを体験できるのだ。今回は2014年、2015年と行ったライブハウスをご紹介。
Buddy Guy’s Legends

1989年オープンの知る人ぞ知るBuddy Guyのお店。バーカウンターとテーブル席がある。
壁には多くのギターや往年のブルースマンの写真なども飾ってある。
ライブは昼からやっていることもあり、そういう日は、夜の部が始まる時に入れ替え制となる。
私がシカゴに行くのはいつもブルースフェスティバルの頃なので、お店はいつ行っても結構混んでいる。
Buddy Guyの事を知らずに観光ガイドに載っているから来てみた。。。というようなツアー客も多いと思う。

マディ ウォーターズ、B.B.King、ココ テイラーなど、往年のブルースマン達の写真。

エリック クラプトン、ジミー ヴォーン、クラレン”ゲイトマウス”ブラウンのギター。他にもある。

ミュージックチャージは そのアーティストによるが それほど高くない。10ドルから20ドルぐらいが普通。毎週1回ジャムセッションもやっていて、演奏者として入り口で名前を書くとその日はタダ。
フードも美味しいし(ガンボがお勧め!)ビールも色々種類あるしTシャツや帽子など いろいろグッズも売っているので お店としては満足度は高い方だけど、混んでいるときはテーブル席に座れなくて、ロープで区切られた立見席に追いやられることも多く、座れてもなかなかオーダーをとりにきてくれなかったりとかする。テーブルに着いたら担当のウエィトレスが決まってしまうので、愛想が悪い人にあたれば最悪。忙しいときは、本当に店の対応が悪い。

ラッキーだったらBuddy Guy本人に会えるし、演奏も聴ける。特にブルースフェスティバルの頃は夜は必ずと言っていいほど、ステージに現れて、さらっと1曲歌って“いいとこ”を持ってっちゃう。(笑)
私はラッキーで今まで3回ほど彼がステージに上がるのを見たし、2014年に行った時は、店の隅っこに椅子にちょこんと座ってて、まだ店も混んでなかったので話しかけて写真も一緒に撮った。
ひとつ不思議な事は、女性のトイレにはいると、洗面台に石鹸やら花やら香水やら、いろんなものを置いて飾ってるおばさんがいて、手を洗う段階になると必ず、これを使えとかあれを使えとか勧めてくる。ヨーロッパでは有料トイレでもそういう人がいたけれど、アメリカではまずいない。うーん、バイトなのか?なんなんだろう?
Blue Chicago

536 N Clark St, Chicago, IL 60654
これも街中にあるライブハウスで、観光客やシカゴでのコンベンションに参加しているような人でいっぱい!Demetria Taylorが良く出てるのと、日本人でピアノ弾きとして毎日のようにあちこちでライブ出演して活躍しているNiwa Kumikoちゃんが出てることが多いので必ず寄る店。チャージはだいたい10ドル前後。
写真の左から2番目が、Demetria Taylor
Kingston Mines

キーボードはNiwa Kumikoちゃん
548 N Halsted St Chicago, IL 60614
ここも老舗。二つの小屋が繋がったようなライブハウスでステージが二つあり、交代でライブをやっている。
Billy BranchやJoanna Connor 等、素晴らしい良いミュージシャンを見ることが出来る。チキンウィングが美味しい。Tシャツなど売ってる売店もある。二つのステージを行ったり来たりして、2組のミュージシャンのライブを観れるからとってもお得な感じだ。入り口で入場料を払う。平日12ドル 週末15ドル。

飛び入りしたときの写真
B.L.U.E.S.

Kingston Minesの向かい側にある。

ここでもジャムセッションの日があり、入り口で名前を書くと参加できる。

ここのTシャツもお土産に買って帰る人が多い。壁に番号を付けてはってあるのでお店の人に「何番が欲しい」とサイズを言えばよい。遅くまでにぎわっているが、夜はタクシーで帰ることをお勧め!
House of Blues

329 North Dearborn Street Chicago, Illinois 60654
全米12か所ある有名なフランチャイズ店。2階はホールになっていて1階では色々なジャンルのライブが見れる。お店も広く、フードも充実している。ゴスペルランチなどのイベント的なランチビュッフェもやっている。ライブのジャンルは様々。売店が人気で可愛いTシャツやバッジなどお土産も沢山買うことができる。

John Primer(写真右から2人目)、MelvinSmith(写真 右端)と一緒に
Rosa’s Lounge

すこし郊外にあるブルースの老舗。ブルースをこよなく愛するRosaとTonyの親子が経営している。Sugar Blueや多くのレジェンドたちが演奏している。
シカゴ在住の有名なピアニスト有吉須美人さんもよく演奏している。ちょっと遠いので夜は車移動がお勧め。

ハモニカのSugar Blueと一緒に。
Shaw’s Crab House

シーフードで有名なお店。お店の片隅にステージがあり、月曜日から木曜日の19時から、いわゆるライブチャージ無しでライブが楽しめる。生牡蠣やロブスター、お寿司なども楽しめるきちんとしたレストラン。メニューを見てても迷ってしまうほど。
良いミュージシャンが出てるので、ねらい目。予約していった方がよい。昼間はランチも楽しめる。
写真は、お勧めの生牡蠣。

Matthew Skoller のバンドに飛び入り
Space
1245 Chicago Avenue Evanston, IL 60202
Evanstonというシカゴの隣の市にある街にあるライブハウス。レストラン、スタジオと併設されている。ここはかならず予約をして席をとる形で、席によって値段が違う。アーティストによっては70ドルのライブチャージが必要な事も。店は新しくて綺麗だし、早めに行ってレストランで名物のピザをたべてゆっくりライブ会場へ移動も良いかも。ミュージシャンもツアーでここを組んでいる人も多く、ラッキーなら有名どころミュージシャンのツアーライブを観れる可能性もあるので要チェック!
遠くてシカゴに帰るにはちょっとタクシー費用を奮発する必要がある。店の人に言ってタクシーを呼んでもらったらよい。ただし、乗り合い個人タクシーがやってくる。
Smoke Duddy

1804 W. Division Street Chicago, IL 60622
これも少し郊外にあるお店。ライブはお店の隅っこにあるステージで毎日やっているが、BBQで有名なレストランなので、ライブステージが見えない続きの棟もお客でいっぱい。実際、メニューも充実しているRibも美味しい。Billy Flynnなどの重鎮がライブしているので、足を運ぶ価値あり。ライブは日曜日は16:30-19:00 月曜日―木曜日は19:30-22:30 金曜、土曜は 21時から夜中までと曜日によって違うので要チェック。

ギターのBilly Flynnと。暗くて、顔が良く写ってないが、歌っているのは手前に立っている、Willie Buck という黒人シンガー。
Raggie’s Chicago

2105 S State St, Chicago, IL 60616
テラス席のある グリル&バー、ライブスペース、レコードショップが一つになったお店。普段はどうかわからないけどブルフェスのころはほんとに人でいっぱい!食べ物はとても美味しい。毎日のようにライブをやっているが、スケジュールを見ているとロックが多いようだ。(もちろん、ブルースミュージシャンも出演している)
学生街のライブハウスのような匂いがある。
写真は、Muddy Watersの息子Mud Morganfield。
Andy’s Jazz Club and restaurant
11 E Hubbard St, Chicago, IL 60611
ジャズ系のお店。きちんとしたレストランで、ジャムセッションの日もあるけど非常にレベルが高い。フードメニューのレベルも高い。つまりお値段も。
10ドル前後の入場料がいる。Guy King のJazzカルテットも見れる。
High Hat Club

1920 W Irving Park Rd, Chicago, IL
ニューオリンズ系のライブハウス。音楽だけでなくスンダップコメディ等のエンタティントも見れる。メニューにはガンボなどのクレオール系料理が充実している。とてもハッピーな空気が流れるお店。

大活躍のKikuchi Harukaちゃん
超満員だったけど、美味しいごはんと良い音楽ですごく楽しめたし、店員も感じよかった。
(閉業となりました)
以上。他にも何か所か行ったけれど閉店していたり、ライブはやっていなかったり。
2015年に演奏したチェッカーボードラウンジが閉店したのは至極残念。
さて、2016年はどこへいきましょうか?
⇒ Nacomiのアメリカ音楽紀行♪ #20 Blues on the fox へ続く
Nacomi プロフィール

その活動は国内だけでなく台湾、アメリカにも広がり、シカゴブルースのレジェンドハーピストLittleWalterの娘が主催するLittleWalterFoundationの推薦でルイジアナ州アレキサンドリア市でLittleWalterMusicFestivalに、初めての日本人として、2年連続出演。現地で大歓迎されローカルテレビニュースに出演、人気バンドとなる。最近5年間は毎年渡米、サンフランシスコ、シカゴ、ニューオリンズ、メンフィス等を中心に活動している。Blues-e-newsでの2015年、女性ミュージシャン人気投票で7位という快挙。
アルバムは『GRABBED MY HEART』(2007年)『金魚のSwampie』(2010年)『Nacomi sings Little Walter』(2014年)の3枚がリリースされており、ずっとロングセラーを続けている。最近のアルバム『Nacomi sings Little Walter』は国内だけでなく海外でも人気。
Nacomi オフィシャルHP ⇒ http://nacomitanaka.com/
※ ライブ情報、CDの購入などに関しては、Nacomi オフィシャルHP をご覧ください。
シカゴのライブハウス巡り マップ
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