ルイス&クラーク歴史地区 Lewis & Clark State Historic Site


この施設は、メリウェザー・ルイス大尉とウィリアム・クラーク少尉が率いる、ルイス・クラーク探検隊(Lewis and Clark Expedition)に関する資料館です。
ルイス・クラーク探検隊は、太平洋までの道を開拓するための探検隊です。ミズーリー川を遡り、コロンビア川などを太平洋へと下り、アメリカを横断しました。
このビジターセンターが建つ場所は、ルイス・クラーク探検隊が、探検に出発する準備をした場所です。
ルイジアナ買収

ルイス・クラーク探検隊が、西部探検に出かけるにおいて、当時のアメリカの状況を知っている方が、理解しやすいので簡単に記載します。
1783年、独立戦争に勝利し、イギリスの植民地から独立したアメリカ合衆国は、アメリカ東部沿岸の13州でした。
1803年、アメリカ第3代大統領のトーマス・ジェファーソンは領土拡大のため、フランス(ナポレオン一世が統治)が支配していたルイジアナ(地図の水色の部分)を、1500万ドルで買収しました。
フランス領ルイジアナは、ミシシッピ川以西、ロッキー山脈以東の広大な土地で、ジェファーソン大統領は、この地を活かすために、流通路の開拓が必要と考えていたのです。
ルイス・クラーク探検隊

1803年にアメリカ合衆国第3代大統領トーマス・ジェファーソンは、アメリカ大陸を流れる川を使った水路と、その沿道の陸路による、太平洋までの大陸横断方法を開拓する探検隊を結成する事を計画しました。
単に、太平洋までの経路を開拓するだけでなく、大陸に住むネイティブ・アメリカンと通商を行うのも目的でした。
ジェファーソン大統領は、個人秘書のメリウェザー・ルイス大尉を探検隊隊長とする計画を議会に提出し、議会で支持されました。
正式に探検隊の隊長に任命されたメリウェザー・ルイス大尉は、友人のウィリアム・クラークに協力を求め、ウィリアム・クラークは快諾したのですが、階級は少尉としてアサインされる事となりました。
メリウェザー・ルイス大尉は、ウィリアム・クラーク少尉に自分と同等の権限を与え、探検隊の名前もルイス・クラーク探検隊としました。

ルイス・クラーク探検隊は、1804年5月14日に出発したのですが、イリノイ州ハートフォード キャンプ・デュボワ(Camp Dubois)で出発の準備をしました。
ネイティブ・アメリカンとの交易

ネイティブ・アメリカンとの交易も目的の一つだったので、探検隊はネイティブ・アメリカンに関して、出来る限りの下調べをしました。また、探検隊はネイティブ・アメリカンの生活の地を進むことになります。安全に進むためには、ネイティブ・アメリカンと友好関係を築く必要があり、下調べをすることは重要なポイントでした。
探検隊の人選とチーム作り

探検隊のメンバーの人選も重要です。食料を確保するためのハンター、コック、大工仕事が出来る人、鍛冶仕事が出来る人、ネイティブ・アメリカンと話せる人、地図を書ける人など、探検に必要な人材を検討し選出しました。

ただ単に人材が集まれば良い訳ではありません。お互いにコミュニケーションを図り、チーム作りをすることも重要です。
ルイス・クラーク探検隊の船

このビジターセンターの展示で最も迫力があり、興味深いのが、実物大のルイス・クラーク探検隊の船の模型展示です。

船室も、しっかりと再現されています。

船の床下には、食料、酒、ネイティブ・アメリカンへのお土産などの荷物が、ぎっしりと積み込まれていたそうです。

通訳

ネイティブ・アメリカンは、部族によって言語が異なる場合もあります。一度の通訳だけではコミュニケーションが取れず、いくつもの言語を通して話を伝える必要もあったそうです。
ルイス・クラーク探検隊の帰還

1806年9月23日に、ルイス・クラーク探検隊は、2年以上の歳月を経て帰還しました。当初の予定は1年程だったので、探検隊は全滅したと思われていたそうです。出発の時の船ではなく、丸太船で帰ってきたそうです。太平洋までの経路を切り開き、幾つかの部族と交易の約束を交わし、多くの動物や植物を発見し、かなり精巧な地図を作成して戻ってきたのです。
ノースウェストや中西部の事を調べていると、ルイス・クラーク探検隊の名前をよく見かけます。以前から、調べようと思っていたので、今回、このビジターセンターを訪れて、ルイス・クラーク探検隊に関して、理解を深めることができました。
⇒ グレート リバー ロード イリノイ 2016 My Just Desserts に つづく
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ルイス&クラーク歴史地区 の場所と行き方
Lewis & Clark State Historic Site 1 Lewis and Clark Trail、Hartford, IL 62048
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