シカゴ美術館 2時間コース

シカゴ美術館の正式名称はThe Art Institute of Chicago と言い、アメリカ三大美術館の1つです。(他の2つはニューヨークのメトロポリタン美術館と、ボストン美術館)
総面積はメトロポリタン美術館に次いで、全米で二番目の規模です。
収蔵品は全部で30万点ほどですが、実際に展示されているのは約2000点と言われています。
この大きな美術館をじっくりと見てまわりたいのですが、今回は2時間程でまわる事にします。
事前準備

シカゴ美術館のアプリは、メニューは日本語化されていますが、コンテンツは英語です。
このアプリの便利なのは、フロアーマップ、展示品の説明などが掲載されていて、検索できることです。フロアーマップや紙のガイドはシカゴ美術館のインフォメーションで貰う事ができます。
紙媒体とアプリと、状況に応じて使い分けるのが良いと思います。
事前に、見たい展示物のリストを作っておけば、効率良く回ることができます。
リストには、必ずギャラリーの番号を入れておきましょう。この事に関しては、後ほど、詳しく説明いたします。
美術館の利用に関して
美術館の利用に関してですが、詳しくはシカゴ美術館のホームページをご覧ください。
ここでは、その中の、いくつかを紹介いたします。
ストロボ、フラッシュをたかなければ、カメラでの撮影はOKです。デジカメだけでなく、スマホでの撮影もライトを付けなければ問題ありません。
持ち込みが不可の物の中で、特にうっかりとしていて入り口で止められるのは、バックパック(デイパック等)です。少し大きめのバッグもNGです。
シカゴ美術館以外の所も、同じ日に観光しようとする場合、ついついバックパックや大きめのバックに荷物を詰めて出掛けてしまう事でしょう。
荷物は一時預かり所(有料)で預ける事はできるので、バックパックや大きめのバックは預けることにして、美術館館内で必要な物を持ち運ぶのに便利な小さなバックを一緒に持って行っておけばいいでしょう。
ターキー君が、前日にデイパックにいろいろなものを詰めて歩いていたので、「明日、そのデイパックはシカゴ美術館に持ち込まれへんで!」と注意したにもかかわらず、入り口で止められていました。
展示場所を尋ねる ギャラリー番号の活用
館内には多くの警備スタッフが居ます。警備スタッフは、警備だけでなく館内案内にも対応してくれます。しかし、「Where is the Van Gogh?」と尋ねても「フィンセント・ファン・ゴッホ」など画家の名前の発音が伝わりにくいことが多いのです。そんなときは、ギャラリーのナンバーを片言でも良いので伝えれば、たいていの警備スタッフは察してくれて、ギャラリーの場所を教えてくれます。
少し離れた場所で、長い道順を英語で説明された場合、最初のいくつかの道順だけを確認して、そこまで行って、またその場所にいる警備スタッフにギャラリーのナンバーを伝えて、道順を教えてもらいます。
具体的には、「ここを出たら左に行って、まっすぐ行くと右に階段が有るから2階まで下りて、階段を下り切った所を右に進んで、、、」と道程を説明してくれます。しかし、説明が長いと覚えられないうえに、「階段を下り切った所を右に進んで」とかを英語で言われても、手振りを見ていてからそう言っているんだろうと推測できることで、きちんと言葉を理解できていない場合もあります。そんな時は、確実に理解できて、覚えている範囲の行動をとります。“ここを出て左に行き、まっすぐ行くと右に階段が有るから2階まで下ります。”そして、その辺りに居る警備スタッフにまたギャラリーの番号を伝えます。こうすれば、少し離れた展示場所でも確実に行くことができます。
案内
インフォメーションで、日本語で書かれた「ポケットガイド」や館内マップを手にれる事ができます。
また、有料となりますが、日本語の音声ガイド機を借りることができます。絵の前で、指定の番号を入れれば、その絵の説明をしてくれます。
ピエール=オーギュスト・ルノワール Pierre-Auguste Renoir
European Painting and Sculpture Gallery 201
ルノワールは、フランスの印象派の画家です。

Acrobats at the Cirque Fernando
(Francisca and Angelina Wartenberg), 1879

Two Sisters (On the Terrace), 1881

Lunch at the Restaurant Fournaise (The Rowers’ Lunch), 1875
ジョルジュ・スーラ Georges Seurat
European Painting and Sculpture Gallery 240
ジョルジュ・スーラは、19世紀のフランスの画家で、新印象派に分類されます。

A Sunday on La Grande Jatte 1884, 1884/86
寄贈者の遺言により、シカゴ美術館門外不出の作品です。シカゴ美術館で一番重要な作品で、ここでしか観られません。
ヴィンセント・ファン・ゴッホ Vincent van Gogh
European Painting and Sculpture Gallery 241
ヴィンセント・ファン・ゴッホは、オランダ出身のポスト印象派(後期印象派)の画家です。フランスのパリやアルルで暮らしていたことがあり、特にアルル時代に多くの代表作を生み出しています。


The Bedroom, 1889
この絵はたいへん有名な絵です。
シカゴ美術館が2016年にゴッホ展を開催した時に、アパートの1室をリフォームして、この部屋を再現して宿泊出来るようにしていました。(現在は宿泊予約はできません)



アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック Henri de Toulouse-Lautrec
European Painting and Sculpture Gallery 242
トゥールーズ=ロートレックはフランスの画家です。

クロード・モネ Claude Monet
European Painting and Sculpture Gallery 243
クロード・モネはフランスの印象派の画家です。
定点観測の画家として有名なクロード・モネは、同じモチーフを時間や季節を変えて作品を描きました。1891年に完成した30点の連作『積みわら』は世界中の美術館に分散しています。シカゴ美術館は、そのうちの6点をまとめて観られるので、大変貴重です。

Stacks of Wheat (End of Day, Autumn), 1890/91

Stack of Wheat, 1890/91

Stacks of Wheat (End of Summer),
1890/91

Stacks of Wheat (Sunset, Snow Effect),
1890/91

Stack of Wheat (Thaw, Sunset), 1890/91

Stack of Wheat (Snow Effect, Overcast Day), 1890/91




ポール・ゴーギャン Paul Gauguin
European Painting and Sculpture Gallery 246
ポール・ゴーギャンはフランスのポスト印象派の画家です。
タヒチに滞在していた時に、代表作の多くが生み出されました。



エドワード・ホッパー Edward Hopper
American Art Gallery 262
エドワード・ホッパーは、20世紀アメリカの具象絵画を代表する画家のひとりです。

ニューヨーク マンハッタン のグリニッジ・ヴィレッジにあった小食堂にインスピレーションを受けたとされています。
アーチボールド・モトリー Archibald John Motley, Jr.
American Art Gallery 263
アーチボールド・モトリーはルイジアナ州 ニューオーリンズ出身のアフリカ系アメリカ人で、ハーレム・ルネサンスの画家です。


ジョージア・オキーフ Georgia O’Keeffe
American Art Gallery 265
ジョージア・オキーフは、ウィスコンシン州 出身のアメリカを代表する女性画家です。

Cow’s Skull with Calico Roses, 1931

Black Cross, New Mexico, 1929
マルク・シャガール Marc Chagall
Modern and Contemporary Art Gallery 144
マルク・シャガールは、ロシア出身のフランスの画家です。

America Windows, 1977
このステンドグラスは、マルク・シャガールからの贈り物だそうです。
グラント・ウッド Grant Wood
American Art Gallery 182
グラント・ウッドは、アイオワ州出身の画家です。

『アメリカン・ゴシック』は、アメリカ国内ではとても有名な絵画の一つです。
一見、夫婦と思える2人の男女ですが、作者であるウッドの妹と、ウッドのかかりつけの歯医者だそうです。
日本人には、全く理解できませんが、アメリカに移民してきたピューリタンとしての厳格さがにじみ出ている作品だそうで、それゆえに、パロディの対象となり、映画『ロッキー・ホラー・ショー』や『ナイトミュージアム2』に登場します。
パブロ・ピカソ Pablo Picasso
Modern and Contemporary Art Gallery 391A

The Old Guitarist, late 1903–early 1904
その他の展示
これらの代表的な作品を、ここに記載したギャラリーの順に移動して見れば、だいたい1時間半ぐらいです。もちろん、作品を見る時間が人によって異なるので、時間のバラつきがあります。後は、ソーン・ミニチュアルームというミニチュアインテリアの展示を見たり、浮世絵コレクションを見るなどすると、移動時間もいれて2時間ぐらいになります。
僕は、アンディーウォーホルが有るのではと思いつき、警備スタッフに「Where is the art of Andy Warhol ?」と尋ねましたが、全く通じませんでした。ところが、その警備スタッフが別のスタッフを呼んでくれたら、どうにか伝わりギャラリー番号を教えてくれました。
ミュージアムショップ

ミュージアムショップは、全部で3ヶ所あります。シカゴ美術館に所蔵されているアーティストのサインを集めたオリジナル・デザインの傘やバッグ、Tシャツなどもあるので、覗いてみてはいかがでしょうか?


⇒ ちょこっとシカゴ 2016 フィールド自然史博物館 に つづく
2016/06/18 Sat. | |
1. ザ・ループ シカゴのダウンタウン | 2. ミレニアムパーク |
3. グラントパーク | 4. レイクフロント トレイル |
5. ネイビーピア | |
2016/06/19 Sun. | |
6. ゴスペル ブランチ | 7. シカゴ美術館 |
8. フィールド自然史博物館 | 9. シェッド水族館 |
シカゴ美術館の場所と行き方
Art Institute of Chicago 111 S Michigan Ave, Chicago, IL
シカゴ・オヘア国際空港から車(レンタカー)やタクシーで行く場合の一例
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シカゴの観光ポイント 一覧
ちょこっとシカゴ 2016 観光マップ
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