絶景のカリフォルニア 2016 デスバレー国立公園

16年09月09日
Link-USA

灼熱のデスバレー国立公園へ


カリフォルニアの地図を見ていると、どうにもワイルドな名前のつく国立公園がひとつあることに気が付きました。それはカリフォルニア州の南東に位置するデスバレー国立公園。つまり死の谷。なるほど、その理由は到着して分かりました。車のドアを開けるとすごい熱風。すでに夕方というのに、気温は45度。昼間はどうなってしまうのでしょうか?


レポート:白石あづさ


絶景のカリフォルニア 2016 デスバレー国立公園

聞けば、ここはアメリカがゴールドラッシュで沸いていた1849年、金脈を探して移動していた数十人の団体がこの広大な砂漠地帯に迷い込んでしまい、生死を彷徨った場所だそうです。数週間後、脱出できた男が、谷を見下ろし「グッバイ、デスバレー」と言ったのだとか。観測された中では世界で一番、暑い場所として知られ、56.7度(摂氏)を記録したこともあるそう。


ファーナス・クリーク・リゾート Furnace Creek Ranch


絶景のカリフォルニア 2016 デスバレー国立公園

その砂漠のど真ん中に建つファーナス・クリーク・リゾートはまるでオアシスです。
ファーナス・クリーク・リゾート(Furnace Creek Resort)


絶景のカリフォルニア 2016 デスバレー国立公園

現在は、観光客でにぎわうこのホテル、1927年に12室から始まったそうで、当時は金や銀を掘り当てようと鼻息荒い人々が宿泊したのでしょう。



ダンテス・ビュー Dantes View


絶景のカリフォルニア 2016 デスバレー国立公園

さっそく翌日、大量の水と帽子や日焼け止めを鞄に入れてデスバレー国立公園内を探索。明け方、クネクネする山道を登り向かったのは、バッドウォーターを見下ろせるダンテス・ビュー。眼下には真っ白い塩の結晶が浮かんでいて不思議な風景です。


バッドウォーター Badwater


絶景のカリフォルニア 2016 デスバレー国立公園

さっそくそのバッドウォーターまで降りてみると、暑いこと! ここは海抜マイナス86メートル、西半球最低地点と言われている地点です。真っ白な塩の結晶が続いていて小ぶりなウユニ塩湖のよう。


ゼブラスキー・ポイント Zabriskie Point


絶景のカリフォルニア 2016 デスバレー国立公園

続いて、その昔、ボーキサイトを発掘していたゼブラスキー・ポイントへ。風で削られたのか、流線形の美しい丘に見とれてしまいます。


デビルス・ゴルフコース Devil’s Golf Course


絶景のカリフォルニア 2016 デスバレー国立公園

最後に、デビルス・ゴルフコースへ。悪魔がゴルフ? なんともユーモラスな名前ですが、これは悪魔でも苦戦しそうな凸凹な地表にびっくりです。


絶景のカリフォルニア 2016 デスバレー国立公園

「暑い、暑い」とファーナス・クリーク・リゾートに戻ってきた私に、ホテルのスタッフの方は、「今はほんとに暑いけれど、冬には気温も20度代に下がるんですよ。冬から春にかけてワイルドフラワーが一斉に咲いてきれいです」と笑って教えてくれました。とはいえ、文字通り「死の谷」を経験できる夏も人気はあるようです。


花の咲く快適な冬か、灼熱の大地を体験できる夏か、どちらの季節も訪ねてみたいですね。


絶景のカリフォルニア 2016 マンモスレイク につづく


取材協力カリフォルニア観光局 パームスプリングス観光局 ca-logo パームスプリングス観光局


01. 絶景のカリフォルニア 2016 デスバレー国立公園
02. 絶景のカリフォルニア 2016 マンモスレイク
03. 絶景のカリフォルニア 2016 ボディ州立歴史公園とモノレイク
04. 絶景のカリフォルニア 2016 ヨセミテ国立公園
05. 絶景のカリフォルニア 2016 キングズキャニオン国立公園&セコイア国立公園


白石あづさ プロフィール


白石あづさ日本大学芸術学部卒業後、3年間の世界一周旅行を経て旅行ライター・カメラマンに。旅雑誌や週刊誌などに旅行記や写真を掲載。著書に「世界のへんなおじさん」(小学館)がある。世界の動物の肉料理エッセー「世界のへんな肉」(新潮社)が10月末(2016年)に刊行予定。現在、グルメ雑誌「おとなの週末」にて「白石あづさの日本の珍祭・奇祭」を連載中。

デスバレー国立公園の場所と行き方


Death Valley National Park 
ロサンゼルス国際空港からデスバレー国立公園へ車(レンタカー)で行く場合の一例

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