ビール・ストリート・ランディング 観光クルーズ船の船着場

イッタ・ベナ・レストランでディナーを頂いた後、メンフィス観光局のLisa達と別れて一人で散策する事になりました。そのままビールストリートに居ても良かったのですが、まだ明るかったので、ビール・ストリート・ランディング(Beale Street Landing)に行ってみる事にしました。名前からしても船着場だとは思っていましたが、今一つ理解できていなかったので、行ってみるのが早いだろうと思ったからです。
ビール・ストリート・ランディングは、ビールストリートをミシシッピ川に向かってまっすぐに行けば着きます。イッタ・ベナ・レストランから徒歩で5~6分の距離です。
ミシシッピ川の畔まで来ると、この景色が目に飛び込んできました。なんとラッキーな事に大中小のスティームボートが3艘も停泊していました。しかも、大きいスティームボートはアメリカンクイーンのようです。アメリカンクイーンは、ニューオーリンズとメンフィスの間を片道7泊8日かけてクルーズします。車でならニューオーリンズとメンフィスの間は400マイル(640km)程なので6~7時間ぐらいで行けてしまいます。それを7泊の行程でクルーズするのですが、退屈させない工夫がされているそうです。
⇒ ビール・ストリート・ランディング の場所と行き方

僕が、ビール・ストリート・ランディングの事を今一つ理解できていなかったのは、以前はメンフィス観光局のフォトライブラリーには、船が一艘も停泊していない、この巨大な螺旋スロープだけが写っている写真しかなかったからです。名前からしても船着場だとは思っていましたが、言葉で説明するには、いまいち状況が伝わらないのではと思っていたのです。
さて、この写真にはメンフィスの歴史に関して実感できる、ある状況が写っているのです。メンフィスは、1819年に綿花の集散地としてできた都市です。ミシシッピデルタと呼ばれる綿花栽培の一大栽培場をバックに控え、その収穫した綿花はメンフィスに集められて取引され、輸出されていきました。なぜ、メンフィスが集散所に選ばれたかと言うと、地形が理由です。メンフィスは、ミシシッピ川のブラフ(崖)の上に建設されました。ブラフ(崖)の上であれば、ミシシッピ川が氾濫したときでもメンフィスは浸水しないからです。輸送という観点では、川が近いのが好条件ですが浸水しては壊滅的な被害を受けてしまいます。ニューオーリンズは何度も水害にあっていたので、ミシシッピ川沿岸の2番目の街はミシシッピ川の近くの崖の上に築く事にしたのです。
この写真を見れば、この写真を撮っている場所が水面からビルの4~5階の高さがあるのが分かります。綿花取引所があった場所はこの地よりもまだ坂の上にあります。まったく水害の心配は無かったのです。メンフィスの愛称がブラフ・シティと呼ばれているのが良く分かります。
ビール・ストリート・ランディングの様子

このビール・ストリート・ランディングは、観光船に乗るのはもちろん、公園としても良い感じです。この辺りは数年前に再開発されて整備されたそうです。

子供たちが水遊びしたりするところもあります。


ちなみに、マーカーの内容はそれほど重要ではない内容だと思うので解説は省略いたします。

展望所のようになっているスロープがあり、登ろうかと思いましたがやめました。理由は、先ほど掲載した巨大螺旋スロープが気になってそちらを見に行こうと思ったからです。

スロープに気を取られて写真などを撮って振り返ってビックリ。ただの展望所だと思っていたところは、その下が乗船券の販売所、飲食店、おみやげ屋、トイレなどがある施設だったのです。しかも予想以上に大きな施設でした。

この辺りからの眺望は良いのでおすすめポイントです。ビール・ストリート・ランディングから南の方を見ると、ディナー前に行ったビッグ・リバー・クロッシングのハラハン橋が見えています。その下を大きなバージが航行しています。バージを見るとミシシッピ川だなあと実感します。
(バージの説明はこちらの国立グレート・リバー博物館のページの中ほどをご覧ください)
次回 ⇒ 22. リバーウォークとリバーサイドドライブ に続く
ビール・ストリート・ランディング の場所と行き方
Beale Street Landing 251 Riverside Dr, Memphis, TN
メンフィス国際空港から ビール・ストリート・ランディング へ、車(レンタカー)で行く場合の一例。
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