日曜日の朝の礼拝に参加した

メンフィスに Full Gospel Tabernacle Church という教会があります。その教会はレジェンドリーなソウルシンガーでありゴスペルシンガーでもあるアル グリーンが牧師を務める教会で、礼拝でのアル グリーンの説教やゴスペルを聞くために信者だけでなく、音楽ファンも訪れることで有名です。今回、メンフィスの取材先の一つとして、その教会をリクエストしていました。直前まで訪れる予定でしたが、アル グリーン牧師の体調が悪く、おそらく行ってもアル グリーン牧師は来られないとのことで、別の教会を取材させていただく事になりました。
そして、日曜日の朝にやってきたのが Temple of Deliverance Church of God in Christ です。
Temple of Deliverance Church of God in Christ


この Temple of Deliverance はビールストリートの中心から南へ徒歩で15分程の所にあります。
⇒ Temple of Deliverance の場所と行き方

礼拝堂に入って広さに驚きました。市営のコンサートホール並みです。座り心地の良いシートが、ステージを中心にすり鉢状に並んでいます。

天井からマイクが数本ぶら下がっているのが分かりますか?クレーンのようなものはカメラです。場内にも大型のカメラが数台あります。礼拝を Temple of Deliverance のホームページの Live Stream というメニューで見ることが出来るのです。



生音の演奏が聞こえてきてステージのカーテンが上がると、クワイアの方々が並んでいました。
この日の午前のゲストシンガーは女性でシャナ・ウィルソン・ウィリアムズ(Shana Wilson Williams)という方でした。ゴスペルアルバムを4枚出されています。この世界では人気なのか、クワイアの方々も喜んでいます。礼拝に来られている方々も総立ちで盛り上がっていました。
神の言葉 Word of God

この日の午前の「神の言葉」(Word of God)の伝道者は、西フロリダ管轄管理人 アガサ ギルモア(Argatha Gilmore)という女性でした。最初はゆっくりと落ち着いたスピーチでした。途中で”Teru Nishioka Osaka Japan”と聞こえた時は驚きました。礼拝ホールに入る前に受付で署名をしたのですが、今日この礼拝に参加されてますと紹介されました。名前を呼ばれたら立ち上がらなければならない様で、立ち上がると場内から拍手が起こりました。

彼女のスピーチは徐々に力強い感じに変化していきます。時には諭すように(みなさん頷いています)、時には確認するように(皆さん、yes と答えています)。そして、数人の方が立ち上がって大きな声でレスポンスしだしました。

アガサが皆に立って両手を上げるように言います。次に周りの人達と握手するように指示しました。隣や前後ろの人たちと握手し、少し離れた人たちとも握手します。通路を挟んでいた人たちもこちらに来て握手しました。この頃に前の方に居た男性が何か叫びながら後ろへやってきました。途中で胸を抱えるようにうずくまったり、いきなり唸りながら立ち上がり、更に後ろへやってくるのです。アガサの指示で皆が手をつなぐ頃には、その男性は通路の後ろの方でうつ伏せになりながら何かぶつぶつ言ってます。流石にカメラを向ける訳にはいきませんが、スピーチに酔っているようです。

再びアガサのスピーチが始まります。時間をかけてテンションを上げて行くのですが、とてもリズミカルになり、フレーズの長さも短くなります。すると、言葉の終わりにピアノが簡単なフレーズを付けました。次にギターが加わり、オルガンやベースもあわせます。スピーチはどんどんヒートアップしていき、ドラムが加わると、場内は更に熱気に包まれました。ちょっとしたセッションの様です。先ほどの通路でうつ伏せになっている男性は両こぶしで床をドンドンと叩いたりエビ反ったりしています。

最後はスピーチも落ち着き、場内も落ち着きました。献金の時間です。入る時に受け取った封筒に献金を入れて前に渡しに行きます。先ほどのうつ伏せの男性もスクッと立ち上がり献金しに行きました。とてもパワフルな礼拝で、貴重な体験を出来た事に感謝しております。
次回 ⇒ 24. メンフィス・ロックンソウル博物館でメンフィスの音楽に関して学ぶ に続く
Temple of Deliverance の場所と行き方
Temple of Deliverance Church of God in Christ G.E. Patterson Ave, Memphis, TN
メンフィス国際空港からTemple of Deliverance Church へ、車(レンタカー)で行く場合の一例。
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