ランスキー・ブラザーズ キングの洋装店

Lansky Bros. Clothier to the King は、メンフィスのビールストリートのすぐ近く、サウス 2nd ストリート沿いにあります。ハードロックカフェメンフィス、メンフィス音楽大殿堂博物館、そしてこのランスキー・ブラザーズが入っている、”The Hard Rock Caff Music Complex”という建物の中にあります。
⇒ Lansky Bros. Clothier to the Kingの場所と行き方


そして、表のショーウィンドウには、ランスキー・ブラザーズのオーナーのバーナード ランスキー氏と若き日のエルビス プレスリーとの有名なエピソードの最初のシーンである “Come On In, Young Man!” の挿絵があります。
この挿絵は、バーナード ランスキー氏の息子さんで現オーナーのハル ランスキー氏と孫娘にあたる、ジュリー ランスキーさんが子供向けに作った絵本の表紙です。
バーナード ランスキー氏の”Come On In, Young Man!”の言葉は、この絵本のタイトルでもあるのです。この絵本はエルビス プレスリーとランスキー・ブラザーズが発展していった話をベースにして「夢を放棄せず、常に自分自身を信じること」をテーマに描かれています。
エルビス プレスリーとバーナード ランスキー


1954年にエルビス プレスリーがサンレコードから「That’s All Right」でデビューしてスターダムを駆け上りました。1956年にエルビス プレスリーがエドサリバンショーに出演した時、着ていた衣装はランスキー・ブラザーズの服でした。
1957年、エルビス プレスリーはレコード会社RCAからドイツ車のメッサーシュミット(Messerschmitt)をバーナード ランスキーに見せにランスキー・ブラザーズを訪れました。楽しく会話をしたあと、エルビス プレスリーはランスキー・ブラザーズにあった服のほとんどを買っていきました。こうして、二人とも発展していったのです。
僕が、現オーナーのハル ランスキー氏に「このお店の事を書くにあたって、最も重要な事は何ですか?」と尋ねると、ハル氏は「お店の事は良いんだ。うちの親父とエルビスの友情の事を書いておくれ」と言って、お店に飾ってあるエルビス プレスリーとバーナード ランスキー氏の2ショット写真を指差したのです。
現オーナーのハル ランスキー氏


僕は「これで、あなたと僕も友人ですね。では、さっそくですが、僕もツケ払いで一着持って帰っても良いですよね」というとハル氏はにっこりと笑って「もちろんだとも!私たちは友人だ。だから君のカメラを次に来る時まで貸しておくれ」と言いました。
実際には、エルビス プレスリーとバーナード ランスキー氏の出会いに関するエピソードは、あらゆる書物やTV番組、WEBサイトなどでもよく見かけ、言い方は悪いですが手垢のついたネタです。しかし、ハル氏から直接にその話を聞くと、このエピソードがバーナード ランスキー氏の生き方を象徴していて、その事をハル氏が誇りに思っているのだということが伝わってきて、とても新鮮な気分になりました。
バーナード J ランスキー ストリート Bernard J Lansky Street




ハードロックカフェの奥や、メンフィス音楽大殿堂博物館の方からのランスキー・ブラザーズの入り口もかっこいいですが、ランスキー・ブラザーズに訪れたら、是非とも正面の”Come On In, Young Man!”の方から入ってください。
次回 ⇒ 42. メンフィス音楽大殿堂博物館を見学 に続く
Lansky Bros. Clothier to the Kingの場所と行き方
Lansky Bros. Clothier to the King 126 Beale St, Memphis, TN
メンフィス国際空港から Lansky Bros. Clothier to the King へ、車(レンタカー)で行く場合の一例。
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