デラウェア州

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州の成立過程

ここデラウェア州は、アメリカ合衆国建国に関わった13植民地のうちで最初に批准した州であることから、First Stateとして呼ばれています。 そんな名誉あるFirst Stateでありながらも、全米50州のうち2番目に面積の小さい州で、建国当初は中心的な存在であったにもかかわらず、今ではやや埋もれがちな存在との噂も... レナペ族、サスケハナ族などの先住民族が暮していたこの地に、ヨーロッパ人が到来し開拓を始めます。この地の所有権に関してはイギリスやオランダ、スウェーデンが次々と名乗りをあげ、長く争うことになります。その後オランダによりスウェーデンは駆逐され、1664年、そのオランダも最終的にはイギリス国王が派遣した遠征隊により駆逐されることとなり全領土はイギリスのものとなりました。1787年12月7日、アメリカ合衆国憲法を最初に批准し、アメリカ合衆国一番目の州となります。 ちなみに、この「デラウェア」という名前は、1610年から1618年までバージニア植民地総督を務めたディ・ラ・ワーレ男爵トマス・ウエストにちなんで名付けられたそうです。

隣の州との関係

北でペンシルバニア州、東で大西洋、南と西でメリーランド州に接しています。
州の最大都市ウィルミントンは、隣接するペンシルバニア州の大都市フィラデルフィアの郊外、としても機能しています。
またデラウェア州は州外への航空便がない唯一の州です。飛行機を利用し州外へ行く場合は、隣接するペンシルバニア州のフィラデルフィア国際空港を利用することになります。州をまたぐと不便な気もしますが、ウィルミントンからは車で20分程度なのでその心配はありません。

現在の位置づけ

ニューヨークやワシントンD.C.などの大都市に比べれば、目玉の観光名所が少ないのもあり、観光で訪れる人は少ないようです。
ただ、ビジネスの分野では特筆すべき点があります。ここは「法人の州」という異名をもつほど法人に有利な制度を持つ州として知られています。
法人に対する税金の免除や電気料金の安さなど、企業進出するには好条件が揃っています。実際、一度は耳にしたことがあるような多くの有名企業がデラウェア州法により設立されています。


アメリカ合衆国造幣局50州25セントプログラム

発行年 1999年  発行順 1番

合衆国に1番に加盟した州、デラウェアのコインには州のニックネームでもある"The First State"という文字が刻まれています。コイン中央には、大きくシーザー・ロドニーが馬に乗る姿が描かれています。シーザー・ロドニーとは大陸議会(アメリカ独立前後にフィラデルフィアで開かれた諸州代表者の議会)の代表です。合衆国の独立を決議するため、フィラデルフィアで行われた諸州代表者会議に出席するため、癌と喘息をわずらっていたにも関わらず、熱波と雷雨の中、馬に乗って80マイルの距離を走ったと言われています。その姿はアメリカ合衆国50州プログラムの開始を象徴するものとしてコインに刻み込まれています。
画像提供:"United States coin images from the United States Mint."

観光名所

ブランディワインバレー

観光の目玉は、ウィルミントン郊外に位置するブランディワインバレーです。このエリアには、アメリカの有名財閥のひとつデュポン社ゆかりの邸宅や庭園があります。郊外へは市バスが通っていないので、レンタカーやホテルのシャトルバンを利用して向かうことに... 続きを読む